ダイエー熊本下通店・閉店当日のレポート

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熊本県内最大の繁華街、
老舗百貨店の鶴屋やパルコ、カリーノが出店する
下通に出店するのがダイエー熊本下通店。

現在売場として利用されているのは
地上7階・地下1階の8フロア。
低層階には若者向けの専門店。
喜久屋書店やセリア、らんらんらんども出店しています。
一時期は8階にラーメン街があったとか?

このダイエーの出店する建物の正式名称は熊本城屋。
元々は熊本の百貨店一番店として知られていたもの
大洋デパート火災の影響で廃業に至った
「熊本大洋デパート」でした。
正式名称:熊本城屋
店舗番号:0375
所在地:熊本県熊本市中央区下通1丁目3番10号
開店日:1953年(大洋デパートとして)
開店日:1979年(熊本城屋として)
開店日:1995年9月1日(ダイエーとして)
建物構造:地上8階地下1階
エレベーター:OTIS
エスカレーター:OTIS
最寄駅:熊本市交通局熊本市電通町筋徒歩2分
その他:マクドナルド九州1号店「マクドナルド熊本大洋店」
   
熊本城屋は開業当初「スーパーと百貨店の中間業態」を
目指すも中途半端な業態とされて苦戦していました。
その後、店名を「城屋ダイエー」に変更して
再び百貨店型の売場へ転換を図ります。
ヤング層から3〜40代に客層を変える
大規模改装を実施したもの、
グループ再編の流れで1995年9月1日に直営化。
今の店名になっています。

そんな流れもあり、エスカレーターは豪華な金色。
他の九州のダイエー店舗と違い珍しい
オーチス製のエスカレーター。
古くはないですが、謎の重厚感があります。
店内にあるフロアガイドも金色と、とても豪華です。
フォントはダイエーお馴染みの「Helvetica」
ショッパーズ福岡店もこんなデザインだったような。

地下1階は食品売場ですが、屋根がとても低いです。
売場の一部は高さ2mあるかないかの箇所もあります。
元々は他の売場と変わらない高さがあったと
思いますが、
大洋デパート火災の影響もあって
ポンプなど機材を天井に
設置せざるを得なかったのでは?
と勝手に考えたりしています。

1階では特に感じなかったですが、
柱が多く圧迫感がある売場です。
店内にはエレベーターが2台設置されていますが、
とても古いエレベーター。
乗ると体が重くなります。
広告を掲示するボードですが、
何か謎の模様。

トイザらスです!
因みにトイザらスが出店したのは、
ニコニコ堂サンピアンシティモールが開業した
1996年です。

何故にトイザらスの額縁が使われてるか
理由は分かりませんが
今回訪問したのはこれだけなので
残る2階以降は
今度更新する際に追加しようと思います。
  そして2014年5月11日…
ダイエー熊本下通店の最期の日になりました。
 
日曜日と言う事もありとても賑わっている下通
ダイエー熊本下通店の非常階段と
外壁の模様は独特ですが、
この部分は大洋デパート火災以降に
作り替えられた部分となっています。
市役所側から見たダイエー熊本下通店。
他のダイエーにはない重厚感があるのは
前に書いたとおり大洋デパートを
前身に持っているからです。

建物と一体化している櫻井総本店ビル。
このビルも再開発で建て替えられる予定です。
取材に来ていた地元テレビ局のスタッフ。
TKUテレビ熊本です。
ここで撮った映像はダイエー閉店のニュースで
使われています。
唯一部分的に開放されている階段室。

閉店後に飾られそうなご挨拶が
地階と1階の間の階段室に設置されていました。

その隣の店長への直行便
もしや…と思って写真を見なおしたら
用紙が上弦の月の旧ロゴ仕様でした…!

時既になので後悔しています。
普段は使われていないエレベーター。
こちらもやはりOTISです。
前回訪問した時のエレベーターより古そうです。
1階から8階を繋ぐエレベーター。

歴史を感じるボタンを押すと「スポッ」という
独特な音をたてるタイプです。
大阪府内のイズミヤにもありました。

残念ながら8回は停止しません。
たまたま一緒に乗車した地元の高校生かが
「なんで1階より下が塞がってるんだろ」
と話していましたが言われてみればです。
地下や8階以上の階にも繋がっていたのでしょうか?

鍵を使って各階停止の設定や
レバー式のスイッチで冷房の調整もできます。
平日はエレベーターの停止を行っているとの案内が
さすがに閉店セール中は動かしていたはず?
地階のエスカレーター前で注意していた店員さん。
食品売場のレジは50分待ちだとか。
実際並んでみましたが
本当に50分近く待つことになりました。


銀座ジュエリーマキは
35年間ご愛顧ありがとうございました

の掲示がされています。
熊本城屋開業以来でしょうか?
大洋デパートで伝説となっているガラス張りの売場です。

どの階も改装されて面影は残っていませんが、
この階だけが売場のどこも
鏡で反射しています。

閉店予定時刻の午後6時に迫り
人が多く集まってきました。
喜久屋書店のフロアですが
玄関まわりは基本的に鏡張りになっています。
大洋デパート火災の名残はごくわずかです。

地階・食品売場のエレベーター。
天井が極端に低く2mよりも低いぐらいです。
大店法看板ですが
第一種大規模小売店舗
設置者 株式会社熊本城屋 桜井企業株式会社
表示年月日 昭和59年10月
の表示があります。

昼間にも撮影しましたがやっぱり日が落ちた方が綺麗に
撮れます。

閉店予定時刻の午後7時頃に店長の挨拶があり
その後閉店しました。

報道関係者がその後、店内に誘導されましたが
何が行われるのでしょうか?
公共放送の局員さんから聞いた話ですが
看板や照明は午後7時25分に落とされたようです。

一緒に立ち会いましたが、
この照明が切れる瞬間の映像って
貴重なのかもしれませんね。


店長も話した通り、
日本国内最大の百貨店火災を経験したこの
ダイエー熊本下通店。

還暦よりも長い期間営業していましたが
惜しまれつつの閉店です。
本当にお疲れ様でした。